子ども達の個性の芽も出てきた日
第三回平日もりのようちえん、畑の作業にも少し慣れてきて、少し風は強いですが、気候もちょうど良く穏やかで和やかな日でした。
一歳から四歳までの四人の子ども達が集まって、それぞれの主張の激しい日でした。先日植えたラディッシュの種が芽を出して、間引きしたものも味見しました。
遠慮していた子ども達の個性も芽も出てきたようです。
ネギ
小葱に見えますが、長ネギです。畝の真ん中に穴を掘って、斜めに並べて両側から土を盛ります。
三歳と四歳の主張「ピンクのスコップがどうしても欲しい」
「ピンクのスコップがどうしても欲しい」
昨年も見られたような光景が今年も見られます。きっとみんな通る道・・・・
違う色のものもあるのに、相手が持っているものが欲しい。それは一日中手を変え品を変え続いていきました。
「どうしたら一緒に楽しくできるかな?」「どうやって順番決めようか?」
子どもの気持ちの通訳を大人も一生懸命してみますが、片方が持てば、片方は拗ねる。
最初根気強く間にたっても、だんだん見守って子ども同士でできるところまで解決してほしいという気持ちにもなります。
当事者の親であれば、途中から穏やかな気持ちで見守りたくても何度も繰り返されることに対しての「怒り」「イライラ」につながります。
どうしたらいいでしょうね?
「子ども発見」「子どもの遊びと子どもの成長」の著・篠秀夫さんの子育てにつての記事にヒントを見つけました。
少し長いですが分かりやすく書いてあったので引用します。タイムリーにも本日篠秀夫さん新著が出ていました!!!
悩める親の一人として、当事者として、アマゾンさんでぽちっと押した次第です。
社会性が目覚める前の2,3才の子はあまり選びませんが、社会性が目覚め、群れて遊ぶことが出来るような年齢になれば一般的には100%の子が「選ぶ」とか「比較する」ということをするようになります。「競争心」や「成長への欲求」が目覚めるのもその働きのおかげです。また、論理的に考えることが出来るようになるのも、この「選ぶ」とか「比較する」という能力のおかげです。4才、5才の子の子でも、ちゃんと4才児は4才児らしく、5才児は5才児らしく思考をしているのです。ただ、この時期の思考は「自分の論理」だけで考えているので「客観的」ではありません。「客観的な論理」が可能になるのは、7~9才が過ぎてからです。ただ、大人と子どもとでは、その「選ぶ」とか「比較する」という能力の使い方が異なるのです。
子どもはその能力を使って、お友達と「同じもの」を選びます。大人はその能力を使って、相手と「違うもの」を選びます。子どもがなぜ「同じもの」を選ぶのかというと、「同じもの」を選ぶことでお友達との一体感を感じたいからです。また、同じ物を持っているからこそ、一緒に遊ぶことが出来る訳です。カードでもゲームでも、同じものを持っているから一緒に遊べるのです。そして、「同じもの」を持っているのが「仲間」で、持っていないのは「仲間ではない」という判断をします。大人でも大好きな芸能人などがいれば、その芸能人と似た洋服を着て、似たヘアースタイルにすることもありますよね。でも、嫌いな人とはあまり似たくありませんよね。ただやっかいなのは、子ども達は「同じもの」を選ぶのに、わざわざその「同じもの」の中での違いを発見して、競い始めることです。一人がミカンで、一人が林檎を選ぶなら競争は起きないのですが、なぜか一人が「リンゴ」といえば、「僕もリンゴ」と同じものを選びます。そして、「僕の方が大きい」とか、「僕の方が赤い」とか競い始めるのです。大人は「なんでそんなことでケンカするの、どっちだって同じでしょ」と叱ったりするのですが、子どもにとってはこれもまた「遊び」なんです。別々のものを選んだら、相手との関係性が切れて遊べなくなってしまうのです。ちなみに、1~2才ぐらいまでの子は、「同じもの」ではなく「まさにそれ」を欲しがります。お姉ちゃんが赤いクレヨンでお絵描きしていると、その「赤いクレヨン」を欲しがります。それで仕方なく、お姉ちゃんがその「赤いクレヨン」を下の子に貸してあげて、自分は「黄色いクレヨン」を使い始めると、今度はその「黄色いクレヨン」を欲しがります。この時、お母さんがお姉ちゃんと同じクレヨンを持ってきて与えても、下の子は「今お姉ちゃんが持っているもの」でないと満足しません。同じような状況でお友達のおもちゃを欲しがる子はいっぱいいます。このような時は、「同じもの」を与えてもダメなんです。この場合は、「選ぶ」というこことは違う原理が働いています。お姉ちゃんが持っているクレヨンは絵が描けるが、自分の持っているクレヨンは(お姉ちゃんが描いているような)絵が描けないのです。絵を描いているのは「クレヨン」ではなく「お姉ちゃん」なんですが、1、2才の子にはそれが分からないのです。おもちゃの自動車で遊んでいる子は、自分でブーブーと遊んでいます。おもちゃが動いているのではなく、遊んでいる子どもが動かしています。でも、幼い子どもには、それは「ブーブー動く自動車」のように思えるのです。ですから、楽しそうにお絵描きしている子のクレヨンや、楽しく遊んでいる子のおもちゃを欲しがるのです。大人にも似たような所はありませんか。絵が上手な人の道具をもらえば、絵が上手に描けるような気がする、というような。でも、このような状態は子どもの成長に伴って自然に消えて行きますから、しばらく兄弟げんかに付き合ってあげていて下さい。ちなみに、幼い子どもは「動いているもの」「変化しているもの」はみんな自分の力で動いていると思っています。風に揺れる木々も自分で動いていると思っています。「風」と「木」の関係性が分からないからです。それが幼児的アニミズムの根底にあります。https://plaza.rakuten.co.jp/moriheikou/diary/201404210000/
根気強く「子どもの気持ちに共感」して、「相手の気持ち」と「順番」を伝え続けること。
そして、同じものを欲しがることは「けんか」や「いじわる」がしたいのではなくて、
「一緒に遊びたい気持ち」の表れであることを覚えておけば、少し穏やかに間に立てるような気がします。
ラディッシュ採れたよ!
さすが二十日大根と言われるだけあって、二週間前に種まきしたラディッシュが小さく実っていました。丸く立派になるのはもう少し先だけど、間引きして育ちを良くするために、人数分子ども達に間引いてもらいました。
収穫した時の、この嬉しそうな顔!
自分で蒔いた種から、芽が出て、実になったことは本当に不思議で嬉しいことです!
私たち親も、たまにこんな嬉しそうな顔してきっと子どもの成長を見ているんですよね。
一歳の主張「あーあーーーーーっっ!」
今日はブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、レタス、かぼちゃ、枝豆、茶豆と沢山の種・苗を植えました。
だから少し時間がかかったのですが、みんな小さな手で頑張ってくれました。
畑に初めて来たばかりの頃は、道路でおとなしくベビーカーに乗ってお空や皆を眺めて待っていた一歳の男の子が、珍しく「あーっ!あっー!」と道路から指をさしながら叫んでいます。
初めてベビーカーで畑の土を踏んでみました。
すると、近くにあったブロッコリーの苗を目指してベビーカーの上から手を伸ばします。
お兄ちゃんお姉ちゃんがやっている事を自分もやってみたい「あーっ!」でした。
産まれて一年で自分の意思が示せるようになるんですよね。成長ってすごい!
みんなびっくりの主張でした。
風が強く吹いてくる
先週植えたばかりの大根と人参の種が強風で吹き飛ばされてしまっていました。
だから、種にはシートを、苗には添え木を立ててテントでお家を作ってあげます。
山からの風、海からの風の吹き曝しの地ですが、お陰で味噌や酒が美味しくなるそうです。
きっとこの地域にあった野菜の育て方があるはず、先生はそのコツを教えてくださいます。
きっとその子にあった育ち方があるはず、誰も教えてくれないけれど、子どもの中に答えはあるのかも。
先生曰く、種は蒔かれた通りに素直に育つそうです。
じゅんばん、じゅんばん♪
ジョウロで水をかけました。水をかけて良い野菜と、かけないほうが良く育つ野菜があります。
かけても良い野菜を聞きながら、順番に水かけをしました。
四歳のお兄ちゃんは、空になると「僕が水を汲んできてあげる!」とお兄さんらしい優しい一面も見せます。
誰かが優しく出来ると、順番も上手に守れる。
相手が意固地になると自分も意固地に、優しいと自分も優しくなれる。
「優しい」の連鎖を自分から発信できるようになってほしいですね。
人は自分を映す鏡
子は親の鏡
子どもに「優しさ」を求めるには、まず「私から」!
「ママ怒ってばっかり・・・」
「優しいママになって」とよく言われます。
まずは「わたくしから」!
茶豆、枝豆
ここで育つ枝豆・茶豆はとっても美味しいので、今年も沢山植える事にしました。
大豆の粒くらい大きいので植えやすく、子ども達も一粒ずつ丁寧に植えてくれました。
ニンニク
だいぶ育ってきたニンニク!7月の収穫が楽しみです!
ペペロンチーノにしようかな!
かぼちゃ
すごく広がり場所をとるカボチャは、1棟に2苗。
こんなことも好き
畑の周りは西洋タンポポが花盛り、綿毛を飛ばすのはいつもの楽しみ。
畑の支柱だって、剣や鬼の角になったりします。
二歳の主張「お腹が空いた」 ラディッシュのお味は?
お料理が大好きでお手伝い好きの二歳の男の子、あまり強い主張を今までは見たことがなかったのですが、
「森へはいかない。お腹が空いた」とはっきり主張していました。
他にも、お母さんと大根を切る、このベビーカーは絶対に渡さない等自分の気持ちを他人にもはっきり示した今日。
八月に三歳になる彼もまた成長真っ只中の一人です。
少しびりっとするラデッシュ、子どもたちからは「辛い」の声が。。。
でも、葉っぱは美味しいそうでパクパク食べていました。
畑仕事でお腹がすいていたので無農薬人参にも塩とオリーブオイルをかけてパクパク小腹を満たしました。
赤ちゃんって可愛い
芝生の上をハイハイしたり、つかまり立ちする可愛い一歳の男の子。
お兄さんお姉さんは可愛くてたまりません。
「赤ちゃんが可愛い」という気持ちは本能なんでしょうか。
どの子も赤ちゃんを守って可愛がりたいという優しい子ばかりです。
腹が減っては戦は出来ぬ
畑仕事でお腹が空いていて誰も森遊びに出かけようとしませんでした。
腹が減っては戦は出来ぬ!
僕達だってお腹がすいたら遊べないんだ!
お料理が出来上がったらすぐ食べれる位置で松ぼっくりの的当てや木登り、岡登りで気を紛らわせていました。
いっただきまーす
無農薬の野菜を仕入れて本日のメニュー
・大根ステーキ
・大根葉の炒め物
・豆乳味噌スープ
・だし昆布の佃煮
・圧力鍋炊きもっちりごはん
飴や串餅のように見えるのは「大根ステーキ」です。
「みんなと同じがいい」と一人がはじめると「僕も」「私も」の遊びが始まりました。
皿の色も同じピンクがいいと言い出す遊びが始まったのですが空腹には耐え切れず、母にも制されて食べ始めました。
「あーっ!」「あーっ!」の一歳児の主張は食卓でもたくさん♪
「このスプーンであのスープが飲みたい」「この箸を持ってみたい」「ちがうよ!」
全部「あーっ!」で表現されるのですが、ベテランお母さんばかりなのでなんとなく分かるのです。
変わりばんこに「あーっ!」と叫ぶ赤ちゃんを抱っこして食事をしました。なんとも言えない可愛い時期ですよね。
お腹いっぱい、さあ森へいこう、虫をつかまえよう
お腹がいっぱいになると、ゆっくりお茶を飲むでもなく、虫取りアミを手に手にどこかに行ってしまいました。
実は森へも行きたかったのです。
みんな足早に森へ虫を探しにいきました。蝶々がちらほら見られたけれど本日捕獲はならず。
もっと奥までいきたい子ばかりでしたが、次回のお楽しみ!
虫の代わりに、母さん沢山フキをたくさん収穫して帰りました。
森の恵みに感謝、自然に感謝、子どもの成長に感謝。
次回
平日もりのようちえんは、来週21日(火)、春の小川でゆったりと過ごせたらいいなと予定しています。
初めての方も、いつもの方も、どうぞ春の楽園でゆったりとした時間をすごしませんか?
(おいらせもりのようちえん ブログ担当 まな)