2019.7.9 平日もりのようちえん 野菜の大収穫&生パスタ作り

やさいさん、やさいさん、だあれ?

七月第二週、梅雨の晴れ間に新しいお友達が四人も遊びにきてくれました!

二週間ぶりの畑は大収穫祭♪

ご挨拶の後は、仕掛け絵本で大人気のtupera tupera 著「やさいさん」の大型絵本を大爆笑で楽しみました。

今日収穫できる野菜もたくさんでてきたかな?

余談ですが、寝かしつけの際、同著の「赤ちゃん」という丸い仕掛け絵本がお勧めです。

赤ちゃんの好きそうなものが出てきてニコニコしていた赤ちゃんですが、途中で大泣き。

丸い形を活かして、最後に絵本全体がお母さんのおっぱいになり、おっぱいを飲んですやすやと眠る「赤ちゃん」というお話。

可愛くて、めくるのも楽しい絵本で、読んでいる子もおっぱいが飲みたくなってすんなりと寝かしつけできるのでお勧めですよ(授乳期に限る)。

           

美しい畑の野菜たち

早く来た親子は、畑をぐるっと回って二週間ぶりの野菜たちの成長にびっくりしていました。

まだ収穫はできないけれど、確実に上へ上へ、横へ横へ葉を伸ばし、小さな実をつけているのを見つけるととっても嬉しくなります。

無農薬、有機肥料で作っている畑ですが、写真からもわかるように虫食いばかりで食べれないという状態ではありません。手前みそですが、逆にピカピカと綺麗な野菜が多いと思います。

橋本力男著「畑でおいしい水をつくる: 自家製有機堆肥のすすめ」より、虫食いについて書いてあったので抜粋します。

・元気な野菜は虫害に抵抗力を持っていて、そう簡単には虫に食べられない、生命力の高い野菜を食べると人も元気になる

・病虫害発生の大きな原因は「腐敗した土壌にある」

・虫たちは、自分たちの成長や子孫のことを考えて食べ物がなくなるまで食べ過ぎることのないように調整している。これは推測ですが、野生の動物や昆虫なはその本能かせ備わっているのに対し、畑の虫たちにはその制御機能がなくなって、何かにとりつかれたように全部食べてしまうのではないでしょうか。肥料を施された植物が含んでいるある物質によつて昆虫の食本能が狂い、過食行動に至るのではないでしょうか。

・奈良県五条市の故柳瀬義亮医師は、世界ではじめて農薬中毒の害解明し発表した人です。彼は畑の健康の目安として5%という数字を挙げて分岐点としています。10%以上も虫や病気でやられてしまうということは野菜栽培にどこか問題ありというわけです。

・自然は常に自ら、健康な状態に戻ろうとしています。人はそれを手助けするだけでよいのです。人間から放置された畑は、年月と共に、より自然として良い状態に戻っていきます。そのことを考えると、何をすべきかが見えてくるのではないでしょうか。きれいな土、空気つくり、水つくりなどはその基本であり、始まりなのです。

近年増えている、精神的な障害や不妊、アレルギー症状等は農薬や食品添加物、精製された食品等が原因と考える説があります。どれも推測や決定的な事実ではないかもしれませんが、悪影響の可能性があることは、子どもたちに勧めたくはありません。

個人的にジブリが大好きです。畑で見かけるダンゴムシやアオムシがオウムに見えてなりません。一番好きな「ナウシカ」は映画のみならず、漫画も愛読しています。

漫画の「ナウシカ」では、ここに書いたこと通じる強いメッセージがあります。人間の手で自然を壊した後、自然がどう再生していくのか、人間は何をしてきたのか、そのしっぺ返しはどういうことかが壮大な世界観の中で描かれています。詳しくは書きませんが、興味がある方ぜひ読んでみてくださいね。

ただ、壮大なものというよりは、来ていただいた方にこの畑の野菜を食べて子どもたちにとって本当に大切な食べ物は何かについて考えてもらうきっかけとなれば嬉しく思います。

実際、今日のランチを頂きながらのおしゃへりの中で、最近野菜を食べなかった我が子が今日は良く食べるという声を聞きました。野菜を収穫したり、自分の手で調理したことも一要因かもしれませんが、どんなものが自分の成長に必要なのか、子どもたちは本能でわかっている気がします。

※順に、とうもろこし、大根と間引きした赤ちゃん大根、赤ちゃんなす、花が枯れたジャガイモ(葉が枯れてしまうと収穫♪)、枝豆、蕪と間引きした蕪、カボチャの花、カボチャの実。

ネギの土寄せ

ネギの土寄せ第二弾です。成長に合わせて土を被せてあげます。

来週には収穫できそうです。

初めてきた五歳の女の子、積極的に鍬を握り畑を耕してみました。

いつも来ている四歳の男の子、遊びながらですが、だんだん畑づくりの戦力になりそうです。

初めて来た一歳後半の男の子、なんでも触ってみたくて、ネギの穂先にそっとタッチ。

大きな大根

二週間で見違えるほど大きくなった大根!

子どもたち三人くらいずつで力を合わせて引き抜きました。

一歳の子は持てないくらい大きな大根!

今日は大根スープに決定!!

来週はもうすぐ収穫できるネギと大根で豚汁に決定!!!

 

豊作、豊作、ラディッシュとリーフレタス

収穫のスタートから育ちやすく食べやすい、ラディッシュとリーフレタス。

今日はラディッシュとリーフレタスみんな袋いっぱい詰めてお土産とお昼に食べる分に♪

初めて来てくれた子の収穫する嬉しそうな顔がなによりの大収穫でした。

ちょっと休憩

あまりに豊作で一時間近く畑での作業でした。

途中、トラクターが来たよと喜んだり、袋いっぱい収穫したものをもってクルクルと嬉しそうにみんなでダンスしたり、土の上に座って休憩してみたり。

畑の楽しみ方は収穫だけではないですね。

 

真っ赤か♪真っ赤か♪まっかっか~♪

トマトがやっと赤くなってきました。

子どもたちに一番人気のトマト、畑でみんなが口にほおばれる日は近い!

芽かけしたトマトも伸びてきて、夏の間中トマト楽しめそうです。

ブロッコリー

立派に育ったブロッコリー、収穫はナイフを使うので大人が手伝い、子どもたちにはブロッコリーの重さや香り、採れたてについている葉っぱを観察してもらいました。

収穫した後のブロッコリーの脇から赤ちゃんブロッコリーが顔をだしています。

「採れたて」「新鮮」「みずみずしい」という言葉を体感

葉が丸まって、子どもたちの顔よりも大きなキャベツになりました。

虫食いは本当に外側のみ、小さなアオムシさんも顔をだしてくれました。

キャベツを収穫してびっくりしたことが、キャベツからしたたり落ちる水分です。

キャベツから水が溢れてきてびっくりしました。

「採れたて」「新鮮」「みずみずしい」という言葉を体感させてもらいました。

カリフラワー

カリフラワーはぎゅっとなっている状態の時に食べるのがベスト!

これ以上大きくなると美味しくなくなるそうです。

ちょっと癖のあるカリフラワーは茹でるだけではなく、ポタージュやフリッターにすると子どもも食べやすいかもしれませんね! (お料理得意なスタッフのお勧めです)

ピーマン&パプリカ

子どもの手の大きさほどのピーマンとパプリカが収穫できました。

ランチの時には子どもたちが「パブリカ」の歌と踊りを披露してくれました。

   

ズッキーニ

黄色と緑のズッキーニが一本ずつ食べごろでした。

僕も採りたかったという三歳の男の子、もう一回ズッキーニを戻して収穫をしてみたけれど、少し苦い顔をしていました。良かれと思ってしたけれど、彼が違うよと教えてくれました。

三歳でも立派な意思をもっています。やっぱり真似ごとではなく、本物の経験がしたいですよね。次回は本当に収穫しようね!

収穫の後は

収穫の後は、畑の雑草を綺麗に片付けしました。

お仕事をお願いするとはりきってやってくれる子どもたち。

よく頑張ってくれました。

さあ、遊ぶぞ!

キャンプ場に移動した途端遊びは始まります。

いえ、それ以前の移動から遊びは始まっています。

自分の家の車ではなく、バスに乗ると張り切ってバスに乗った子どもたち、車中は賑やかだったようです。

着くなり、剣や弓になる棒を拾い、雨上がりの水みずしいキノコを発見、夏の訪れを感じる蝉の抜け殻も見つけたと教えてくれました。

森探検

森探検は、まだ少し残っているモミジ苺を食べに今日も散策へ。

毎回来ている子は美味しい実はどんな実かレクチャーし、はじめて来た子はおいしさにびっくり、この時期の散策はモミジ苺の食べ放題です。

気持ち通じる同級生

散策の途中で、一歳台の三人はよく地球に座わりこんで、私たちにはわからない言葉でなにやら話ていました。

その姿が可愛くて。

これはなんだ?

蝉の抜け殻も、何かの虫も良く観察。

蝉の抜け殻は見つかるけど、声が聞こえない。

梅雨が明けたら、うるさいくらいの蝉の声と、暑いくらいの太陽がでるといいな。

東北の短い夏、子どもたちも楽しみにしています。

楽しいなったら、楽しいな♪

はじめて出会った五歳の女の子と四歳の男の子、二人で走り回って、巨大な塔の上に登っていました。妹の三歳も一人で歩いて追いかけます。

お母さんたちの方がひやひや。

塔の上はスケスケの床で、心臓が本当にひやりとするのですが、三人はそれさえも楽しいと何度もぐるぐる回り、

「楽しいなったら、楽しいな♪」

オリジナルの歌を歌いながら、遊びました。

一歳も走る走る

一歳は一歳で、興味のあるもの、場所に移動しながら走る走る!

一歳後半からは、もう赤ちゃん卒業とばかりに駆け巡っていました。

見えない敵と戦う

何か見えない敵がいるらしく、木に向かってパンチやキック!

こども達はヒーローが好きですよね。

木が良き遊び相手になってくれていました。

蝉の抜け殻あげる

蝉の抜け殻を見つけてはプレゼントしてくれます。

ブローチにできるよと服につけてあげたり、石で潰してぺちゃんこにしてみたり。

いろんな種類の蝉の抜け殻を集めて、標本にしてみたら面白いかも!

炭でお絵描き

三歳同士はゆっくりとキャンプファイヤーの残りの炭でお絵描き。

昔の人は洞窟でこうやって絵を描いて遊んだり、何か伝えたりしたのかしら。

意外と楽しいので、お試しあれ!

畑の恵みの生パスタ

今日収穫できた野菜を活かして、二種の生パスタを味わいました。

デュラムセモリナ粉を使った拘りの生パスタです。

前日からお料理スタッフが精魂こめてこねてくれた生地。

キャンプ場では、子どもたちに手伝ってもらいながら、伸ばしてカット。

大鍋にお湯が沸くまで時間がかかったけれど、最高に美味しいパスタが出来上がりました。

畑で採れた無農薬生ニンニクの香りに、通りかかるグランドゴルファーのおじいちゃんおばあちゃんが、美味しそうだねぇといつになく話しかけてくれました。

本当に本当に美味しかったです。

青空レストラン最高でした。

包丁初体験

はじめて来た親子には出来るだけ包丁で子どもさんと一緒にお料理することをお勧めしています。

みなさん声をそろえたようにびつくりと

「お家でやらせたことない。考えたこともない。危なくないの?」

と、おっしゃいます。

でも、大丈夫です。

子どもたち、遊ぶ時とは違う真剣な表情をして包丁を握ります。

包丁で怪我をした子は今までいません。

今日初めて包丁を握った子どもたちも、サラダを一生懸命切って作ってくれました。

お料理隊長の三歳の男の子は、もう一人で危なげなく野菜を切ります。

「危ないこと」を知ることから「危なくないこと」「安全なこと」を学びます。

ゆっくりと見守りながら、子どもたちを信じて大丈夫ですよ!

いただきます、おいしいね、たのしいね、歌っちゃおう

サラダやスープから頂き、パスタもペロリ♪

今日は大人数でみんなはしゃいでいました。

ひとりが「キャー」と大声を出すと、みんな「キャー」の大合唱。

誰かが枝や葉っぱでこちょこちょはじめると、なんだか自分の番をウキウキまつ子どもたち。

「キャー」はうるさいから、歌おうよと「パプリカ」を歌いはじめると、大合唱♪

乗ってきた子どもたちはダンスまで披露してくれました。

そんな楽しい食卓、生のサラダも、スープもパスタにまざった野菜もみんな食べたんじゃないかな?

お母さんたちが野菜をこんなに食べるとびっくりされていました。

大人数での食卓は楽しくて幸せですよね。

野菜本来の味が美味しいのはもちろんですが、楽しい食卓なら、苦手なものも美味しくたべれるかも!

忙しいお父さんも早く帰ってきて、スマホやテレビはお休みして、歌いながら踊りながらおしゃべりしながら時間をかけて食べる食卓が週に一回でもあるといいな、とふと思います。

 

いないいない、ばぁ

一歳前半の女の子がお腹いっぱいになったあと、一人でとことこと歩いて近くの木の陰から顔をだしました。

可愛い笑顔を見せてくれました。

こどもの笑顔は本当に人を元気にしますね!

小さいチーム

三歳くらいまでの小さいチームは、お母さんたちのまわりで、石ころや木の枝を拾って何やら話あいながら遊んでいました。

こどもは子ども同士が一番活き活き楽しそう!

大きいチーム

四歳、五歳はさっさと靴をはいて、お母さんたちが見えないくらい走って駆け回り、ケンカもしながら遊んでいました。

四歳、五歳になるとケンカしてもお母さんには言わない時もあるんですね。

「ダンゴムシーでてこーい」

と叫びながら、ダンゴムシを探しに行く姿が面白かったです。

お片付け

やっぱり沢山持ちたい子どもたち。

片付けも遊びながら、手伝ってくれました。

小さい時はたくさん持ちたい、大きくなると重いのは持ちたくない。

知恵と経験からくるものかな?

異年齢がそろうと成長段階が比較できて、お母さん達の情報交換も盛んな気がします。

子育て支援センター等でも情報交換はできますが、自然の中で伸び伸び本来の姿を見せてくれる子どもたちを見守りながら話すのも楽しいものです。

来週も大収穫できそうな予感♪

美味しい野菜と楽しい時間を一緒に過ごしにいらっしゃいませんか?

 

 

おいらせ自然楽校、FM東京に取材していただました! 

放送は7.16(火)全国一律 8:10です!

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あとがきのようなもの

     

 

 

「子どもを抱く喜びにひたってほしい」

三砂ちづる作 (「五感を育てるおむつなし育児」より)

今あなたはとても忙しいと思う。

慣れない幼い子どもとの日々に翻弄され
やってもやってもやるべきことが終わらない
家の中のあれこれにため息をつき、
まして外で仕事のひとつもしていれば、
なんで私だけがこんなにがんばらなきゃいけないのよと、
腹のひとつもたち、
穏やかにぐっすり眠ってとろとろと夢を見る、
ということ自体が、
どこか遠い世界のようの思うのかも知れない。

おむつもかえなきゃいけないし、
おっぱいもあげなきゃいけないし、
ちょっと大きくなったら
「ママおしっこ」と起きてくるし。

ああ、わたしは毎日忙しい。

ゆっくり夢をみること自体が「夢」
ゆっくり眠りたいだけ眠った、
なんていつのことだったかしら。

残念なことに、
とうか幸いなことに、
というか、時間というものはゆくりなく過ぎ、
いま、あなたがやっていることはあと数年と続かない。

彼らは学校に行くようになり、
あなたの知らないところで
あなたの知らないことをする時間が増え、
あなたは夜はもう少しよく眠ることができるようになる。

そうすると朝早くから起きて弁当のひとつも作り、
子どもの外のおつきあいの後始末などもしなければならなくなってくるけれど。

つまりはフェイズが移る。

私はもう50を過ぎている。

2人いる子どもは青年になり、
文字通り毎日どこで何をしているのやら。
見上げる青年になって、
私の知らない彼らの日常はまぶしい。

この人たちはもう私の「手の内」では生きていないのだ。

ときおり私は夢をみる、
夢の中には子ども達2人がよく出てくる。
その彼らは、けっして今のような「男に育った」彼らではない。
夢に出てくるのは幼い彼らだ。

お話ができて、
自分のひざにのってくれるくらいの子どもである彼ら。

おそらくあと50年生きても、
夢の中の私の子どもは、
この大きさであるに違いない。

あのね、ママ、あのね、と、
とても高い声で私を見上げ、
「つまらないこと」をいちいち聞きに来たリ、
報告したりする息子たち。

私がしゃがまないと、
彼らの視線とは合わず、
抱きしめれば腕に足り、
抱き上げれば、そのまま移動できる重さ。
私の手の届くところにいる彼ら。

おかあさん、
今あなたのひざにいるお子さんのなんといとおしいこと。

母として、
いちばんよい時期。
いちばん印象に残る時期。

あなたの子どもはいつもその大きさで、
あなたの夢の中で位置を占め続ける。

あなたが人生でつらいことがあった時、
あなたの子どもたちは、
そのような大きさであなたの夢の中に現れる。

それが現実と交錯する今こそが、
あなたの幸いでなくてなんであろうか。

涙ぐむようにして、
幼い子どもをかきいだく喜びにひたってほしい。

それはひとときの至福であり、
長き人生のうちで一瞬にして失われる、
人生の最も美しい時間だからである。

 

子どもが三ヶ月の時に「おむつなし育児」と出会いました。

初めてのったオマルでウンチが出来たことに感動し、

その後本を購入して、自分のできる範囲で実践してきました。

上記の詩は、その本の中に記載してある詩です。

辛い時に励ましてくれた詩でもあります。

今、子育て中で、この詩を必要としている方がいるかもしれないと思いシェアしました。

 

また、自然の中で子どもたちと遊ぶ時思うことがあります。

『気づいたら子どものおむつがパンパン、おむつを替える台がない』

自分自身おむつなし育児を少しだけ実践していたけれど、外出時は紙おむつに頼って楽しようと思っていたので批判ではなく、反省も含めて書きます。

 

おむつ無し育児は、赤ちゃんがトイレやおまるでできるようにするトイレトレーニングが目的ではなく、おむつの外という開放空間で排泄することを忘れないように手助けしてあげる育児方法です。別の言い方をすると、なるべくおむつの中で排泄することを赤ちゃんが学ばないようにお世話することを推奨しています。

動物は本来、おむつといった閉鎖された空間ではなく、外の開放された空間で排泄をします。赤ちゃんのおむつ交換時に、おむつを開けたら「ぴゅーっ!」とおしっこを飛ばすことがありますよね。あれが、動物である人間の赤ちゃんが持って生まれてきている「外の解放された空間で排泄する」能力です。

それなのにおむつの中だけで排泄をさせていると、排泄は閉鎖された空間でするもの、と赤ちゃんは学習します。それを2〜3歳になって急にトイレやおまるという解放空間でさせようとするので、赤ちゃんはいったん失った「解放空間で排泄する」という行動を再び学習し直さなければなりません。赤ちゃんも混乱しますし、だからトイレトレーニングが必要になります。でも最初からおむつの中での排泄を学習しなければ、トイレトレーニングの必要はほとんどないのです。

赤ちゃんの頃から人間本来の自然で気持ちいい排泄をさせることが『おむつなし育児』の本質です。

ママの中で「子供はこう育ってほしい」とか「こう育つべき」という理想が強いと、苦しい子育てになってしまいます。しかし「どう育ってほしいか」の前に「目の前の子供がどう育っているか」を見ることができると、子供はちゃんと自分で育つ力を持っていることに気付くようになります。

一日に何度もある赤ちゃんの排泄に心を寄せることは、まさに「目の前の子供がどう育っているか」に気づける、とても大きなチャンスなのです。そうして自分の子供の排泄のことがわかるようになると、他の欲求もよくわかるようになり、子育てはどんどん楽で楽しくなっていきます

おまるがなければ、洗面器やバケツなど、それに近い形の容器でも構いませんし、トイレでもできます。開いたおむつの上や古いタオルの上でもできます。トイレトレーニングではないので、解放空間であれば場所は関係ありません

パンツをはいていておもらしすることは、身体から排泄物が出ていることを五感を使って脳が認識する子供の発達にとってすごく重要な機会なのです。おしっこを目で見て、皮膚で感じて、音も聞いて、臭いも感じて……。

そうして五感を使って膀胱と脳の間での情報のやりとりを繰り返すうちに、排泄コントロール能力が完成されていくのです。だから、大人にとっては「失敗」に見えるおもらしは、子どもの発達にとっては「成功」なのですよ。

赤ちゃんがちゃんと歩けるようになるまで、何度も何度も転ぶことを繰り返します。あれと同じです。身体能力が発達していくには、何度も失敗を繰り返すことが必要です。

『重たすぎる紙おむつ』とは、紙おむつの中でおしっこを何回もしてブヨブヨでかなり重たくなっているのに、交換しないままの状態のこと。そんな紙おむつをしたままだと腰に負担がかかって、腰痛のような症状で苦しむ赤ちゃんが現れ始めている話を最近あちこちで聞きます。

よちよち歩きの1歳後半の赤ちゃんで平均体重約10kg。1回のおしっこで少なくとも80ccくらいは出ると言われます。2回分だと約160cc。それを大人の体重に単純に換算すると、46kgの人で2回分で約600ccということになります。

500mlのペットボトル以上の負荷が股にかかっていますよね。大人用の紙パンツに約600ccの水を含ませて着用してみましたが、腰骨にずしっと重みがかかり、辛くて15分でギブアップ。12時間おむつを替えないと少なくとも4回はしていますから、1歳後半くらいの子で約320ccくらい。それは46kgの体重に単純換算すると約1200ccにもなります。牛乳パック以上です。

ねんねの時期ならともかく、歩くようになったらおむつをしているだけでも歩行の妨げになると指摘する論文も発表されています。そのうえ重たいおしっこの負荷まで加わったら、腰など赤ちゃんの身体に不調が起こっても全く不思議ではありません。

高齢者施設でも紙おむつに頼りすぎるのを止めて、トイレやポータブルトイレという『解放空間』での排泄をサポートする『高齢者のおむつ外しの運動』が起きています。赤ちゃんと高齢者のおむつには共通することが多く、おむつの外で排泄ができるようになると高齢者も赤ちゃんと同じようなメリットがあるんですよ。おむつをしている高齢者は便秘が多いのですがトイレやポータブルトイレでできると、便秘が解消したり、認知症の問題行動が激減して機嫌よくすごす時間が長くなるなどといわれています。

おむつは育児や介護をする側の負担を減らすために開発された、便利なグッズ。それが悪いわけではありません。私も子育て中はおむつにはたくさん助けてもらいました。

ただ『赤ちゃんはおむつの中で排泄するのが当たり前』ではないのです。おむつの外の解放空間で排泄するのが動物としての自然な姿。大人が家や服を汚されたくないために『赤ちゃんに我慢しておむつをつけてもらっている』のです。

おむつに助けてもらいつつ、可能な範囲で赤ちゃんにとって自然で気持ちいい排泄をさせてあげるバランスが大事ですね。『おむつに頼りすぎない育児』にも目を向けて『おむつなし育児』を選択肢の一つにしてもらえたら、排泄のお世話を通じて幸せを感じられる親子がもっと増えると思います。https://lee.hpplus.jp/kurashinohint/456931/

 

お家の中ではお掃除や何度も繰り返されるおもらしにイライラとしてしまうかもしれませんが、初めての包丁と同じで、初めてのおむつ無しを外遊びの時は実践してみるのも一つの手かもしれないと思うのです。

これから暑くなる時期、ズボンだけ何枚も準備して、子どもの排泄に寄り添う時間にしてもいいのかもしれません。

慣れないうちは自然の中で子どもを追いかけまわすことで大変かもしれないけれど、少し慣れたころに気持ちと体の余裕が出来た時にでも。

二歳、三歳の子供たち、暑い中、ムレムレパンパンのおむつで走り回るよりも、すっぽんぽんで、何回か漏らしたとしても水で洗って着替えてまた遊べば大丈夫。

〇歳、一歳の子供たち、100均でオマル替わりになるものを見つけて、授乳前後、寝起き、お母さんがトイレに行きたいタイミング等で何度かオマルに座らせてみると新しい発見と喜びがあるかもしれません。

疲れている時は、紙おむつに頼るのも大事です。

野外で紙おむつを使用する時に、ちょっとお勧めの方法。

「テープ式紙おむつ」を活用!

たっちできる子ならば、ズボンも靴も履かせたままさっとおむつ交換ができます。

少し漏れやすいという心配もあるかもしれませんが、テープ式は野外ではとっても便利ですよ。

慣れたら一分で遊ばせながら交換してあげることができます。

たまに、そんな活動も自然の中で楽しむアクティビティの一つとしてとらえて挑戦してみるのもお勧めです。

おむつ無し育児をすべての人に是非やって欲しいというよりは、こんな方法もありますよという位の気持ちで書いています。

 

私事ですが、しばらくブログの執筆はお休みになります。

どんな方がどんな風に読んでくださっているのかわかりませんが、子育てを一生懸命もがきながら頑張っている親御さん達に少しでも役に立つことがあればいいなと言う気持ちで書いてきました。

正解のないことですが、自分がやってみていいと思ったものを時折紹介させていただきました。

もし、どこかの誰かの役に立てることが一つでもあったのなら嬉しく思います。

最後に、私が大変な時に読み返す詩を紹介したいと思いました。

子育てする時間は、今は長く終わりがないと感じていても、きっとアッという間、一瞬の間だと子育てを終えた先輩方は口をそろえます。

昨日や明日のことはひとまず置いておいて、目の前の子どもたちとの「今」を楽しんでいきましょう!

たまには息抜きをしながら、ぼちぼちと!!

ぼちぼちと!

 

 

他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる

(カナダの精神科医エリック・バーンの言葉)

あなたの子どもは 

あなたの子どもはあなたの子どもではない。
子どもは「生命」の渇望からの子どもである。
子どもはあなたを通ってくる。
しかしあなたからではない。
子どもはあなたと共にある。
しかし子どもはあなたのものではない。

あなたは子どもに愛を与えることができる。
しかし考えを与えることはできない。
子どもは自分の考えをもっているのだから。 
あなたは子どもの体を動かしてやれる。
しかし子どもの心は動かせない。

子どもは明日の家に生きている。
あなたはそれを訪ねることも、夢みることもできない。 
あなたは子どもを好くようになれるであろう。
けれども子どもがあなたを好くようにならせようとはしなさるな。
人生は後ろに退き昨日にとどまるものではないのだから。

あなたは弓である。
そしてあなたの子どもらは 
生きた矢としてあなたの手から放たれる。 

弓ひくあなたの手にこそ喜びあれと。

(霜田静志訳、カーリル・ギブラン「預言者」)

 

子どもをいだく喜びにひたってほしい

おかあさん、いまあなたのひざにいるお子さんのなんといとおしいことか。 母として、いちばんよい時期。いちばん印象に残る時期。 あなたの子どもはいつもその大きさで、あなたの夢の中で位置をしめ続ける。 あなたが人生でつらいことがあったとき、あなたの子どもたちは、そのような大きさであなたの夢にあらわれる。 それが現実と交錯するいまこそが、あなたの幸いでなくてなんであろうか。 涙ぐむようにして、幼い子どもをかきいだく喜びにひたってほしい。 それはひとときの至福であり、長き人生のうちで一瞬にして失われる、人生の最も美しい時間だからである。

(三砂ちづる作「子どもをいだく喜びにひたってほしい」より抜粋)

 

(おいらせもりのようちえん ブログ担当 まな)