小雨降る中でしたが、『14ひきのあさごはん』(いわむらかずお著)をテーマにして森遊びやパン作りを楽しみました。
小学校の教科書にも載っているほど有名で可愛らしい絵本、
一度は目にされた方も多いかと思います。
小さい子程、空想の中で絵本の世界を楽しんでいるけれど、
実際に自分が主人公になって楽しむ一日、彼らはどんな風に感じてくれたかな?
14ひきのあさごはん
二歳から小学校四年生までの子どもたちと親御さんが14人以上集まり、囲炉裏端で絵本を味わいます。
絵本の世界から、やりたいことを子どもたちが選びました。
・キイチゴ採り (森のモミジ苺)
・木の実のパン作り (クルミ入りの自家製手ごねパン)
・キノコのスープ作り
・包丁を使ってサラダ作り
キイチゴ採り
絵本の世界の赤いキイチゴも実っていたけれど、黄色いモミジ苺がたくさん、少しだけ紫色に熟した桑の実がとれました。
かごに入れてベースに持って帰るというよりも、
採れたてをお口にほおばって味わいました。
雨の日は、雨の日なりにカッパを着て、フキの傘をさして楽しみます。
森の中は、木の葉が守ってくれるので案外雨音を聞きながらも濡れないのですよ。
丸木橋渡ろう
ねずみ達がキイチゴを収穫する時に渡る丸木橋。
きっと絵本の世界では小枝のようなものだけど、
森の中で倒木を発見!
丸木橋を渡ってみたい子はバランスをとりながら絵本の世界へ進んで行きました。
追いかけっこわーい
キイチゴちょうだーい!
小さな子たちが小学生のお姉さんを追いかけます。
ねずみ達も森でこんな風に遊ぶことあるかもね。
花の蜜も甘いんだよ
つつじの花が咲いているのを見つけて、一人が蜜を吸いにいきました。
お花を摘んで額をとって吸うと、少しだけ甘い味がするんです。
絵本の中ではお花を帽子にしていたけれど、花にもいろんな遊び方がありますね。
キノコ発見!
毒キノコみつけたよー!
と子どもたちの興奮した声。
触ってみて、触ってみて!
とはしゃいでいます。
これは、キノコスープには入れられないけれど、雨あがりのキノコ存在感たっぷりで子どもたちをワクワクさせてくれました。
木の実のパンづくり
ねずみのおばあちゃんとお母さんは、いつも子どもたちと一緒に美味しいパンを焼いています。
絵本の中のパンも然り、アルプスの少女ハイジの白パンも、天空の城ラピュタのパズーが食べていた卵焼きがのったパンも、食べてみたかった!!
子どもたちと一緒に発酵させた手ごねパンを丸めました。
パンのいい匂いと香りも楽しみながらこねます。
途中作業が終わってしまったけれど、パンをこねたい子どもたち。
もう一度綺麗に丸めてねとお願いして、楽しくパン作りをしました。
竹のパン焼き窯
ねずみ達は土が作ったパン焼き窯だけど、僕達は竹を割ってパン焼き窯兼器を作りました。
竹を切って、半分に割って、その中に丸くしたパン生地を詰めていきます。
ドキドキしながら、お父さんお母さんに手を取ってもらい竹を加工しました。
竹を割った時は、歓声があがりましたよ!
今プラスチック製品が海に流れ、マイクロプラスチックとなり、生態系を壊しています。
人間が便利になるようにと使うもの、結局めぐりめぐって、良くも悪くも自分に帰ってくるんです。
竹は使い終わった後も燃料としても良く燃え、自然に返してもきちんと循環していきます。
自然の中で遊ぶ中で、そんなことも一緒に考えることが出来たらいいですね。
切る切る切る!
ほとんどの子ども達が小さな手に包丁を握ってキュウリを切ってくれました。
小学生ともなると、少しだけ教えたら後は自分でやれます。
皆が沢山切ってくれたから、キュウリの輪切りサラダが山盛りになりました。
手を使うことで、脳にもいい刺激がいくそうです。
包丁に限らず、時間はかかるけれど、特別な習い事ではなく、雑巾を搾る、床を拭く、箒でははく、衣服を畳む、靴をそろえる、コップを洗う、日常生活の中で沢山の動きから学ぶことが大切です。
包丁はその一つのきっかけ。
家事を子ども達と一緒にしてみませんか?
パン焼き
上級生は火の番をして、パンを焼いてくれました。
竹のいい香りがしてきます。
囲炉裏端で竹パンを焼く。
最高に楽しいひと時。
もう一回キイチゴ食べに行こう!
パンが焼けるまで時間があったので、行きたい子は森へもう一度キイチゴつみに。
朝に食べつくしてしまったので、森の奥へと進んでいきました。
森の中、歩くだけで気持ちよくて、楽しいんですよね。
さあ、みんなご飯だよ!
木の丸いテーブルでねずみの家族全員が一緒にご飯を食べます。
・焼きたてホカホカのパンと
・キノコのスープ
・野菜のステック、味噌マヨネーズ添え
・子ども達が切った山盛りキュウリ
・食べられるお花
私たちもみんなで美味しく頂きました!
野菜は地元の方から無農薬の野菜を差し入れて頂いたもの。
新鮮な食べ物、身体にいい食べ物は、本当にシンプルに食べることが美味しいと子どもたちが教えてくれます。
みんな良く食べました!
『同じ釜の飯を食う』
同じ釜の飯を食うとは、生活を共にしたり、同じ職場で働いたりして、苦楽を分かち合った親しい間柄の例えです。
食事はただ単に栄養をとるだけでなく、一緒に準備や片付けをして、同じものを食べながら対話することが大切。
栄養学的にも一人で食事をするよりも、みんなで楽しく食事をした時の方が良いということが証明されています。
「美味しいね!またコレ作ってね!」
と子どもに言われた時どんなにうれしいか。
もう少し大きくなった時に、
「美味しいね!これ作り方教えて!」
って言われたいですね。
どんな絵本を選んだらいいの?
食事が一段落した後に、八戸工業高校専門学校総合科学教育科 の戸田山先生からお勧め絵本の読み聞かせと、お母さん達の質問に丁寧に答えていただきました。
基本は、お母さんお父さんが読みたいものを楽しんでいれば、子どもは興味を持つということ。
選び方にも読み方にも決まりはありません。
・子どもと一緒に、忍耐がいる時もあるけれど何度も何度も味わうこと。
・子どものペースに合わせてあげること。
戸田山先生が絵本を読み始めると、テーブルでじっとしていられず子どもたちが集まってきました。
ご協力ありがとうございます!
今回の開催にあたり、八戸近郊の先生方にもご協力いただき、絵本の世界観を味わうことができました。
◆戸田山みどり先生(八戸工業高校専門学校 総合科学教育科 教授)
ブッククーポンのお勧めの絵本の選定にも携わっている戸田山先生から、子どもと絵本の楽しみ方を教わりました。
時間が足らず、子どもたちはもっと読んでほしそうでしたが、また次回!
貴重なお話しをありがとうございました。
◆鈴木康弘先生(八戸学院大学短期大学部 幼児保育学科)
ボランティアの学生さんとともに参加してくださいました。
子どもたちを温かく見つめて、お母さん達にも優しく話しかけていただき、一緒に今回の世界を味わっていただきました。
学生さんが裏で頑張って準備を手伝ってくださったお陰で美味しい食卓を温かい状態で提供できました。ありがとうございます。
学生さんから嬉しい感想も頂いたので紹介します。
・絵本を丁寧に実践して、あじわうという発想が面白かった。
・こどもだけでなく、親も楽しんでいてとても良かった。
・家庭でも地域でもない、居場所があると感じた。それってすごいことだと思った。
・実践を見る事ができて、すごく勉強になった。
◆佐貫巧先生(八戸学院大学短期大学部 幼児保育学科)
佐貫綾乃先生(八戸学院大学 健康医療学部)
アートイズを主催されている佐貫巧先生、舞踏を専門に芸術の世界を探求している佐貫綾乃先生から絵本の世界をどう味わうかアドバイスいただき、今回このような形となりました。
絵本の世界を味わうのも、形にはならないアートかな!
おいらせ自然楽校、FM東京に取材していただました!
放送は7.16(火)全国一律 8:10です!
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次回自然楽校
家庭でも地域でもない、居場所があると感じた。それってすごいことだと思った。
次回自然学校は8月10日に予定しています。
ソーメン流しをするかな?
カヌーにのれるなか?
夏の企画もどうぞお楽しみに!
『家庭でも地域でもない、居場所があると感じた。それってすごいことだと思った。』
学生さんからの言葉です。
また一緒にそんな場所を参加してくださる親御さん、子供たち、地域の方やスタッフ、みんなで作りましょうね。
(おいらせもりのようちえん ブログ担当 まな)