雨の日の収穫祭
梅雨の晴れ間とはいきませんでしたが、しとしと小雨降る中カッパを着て、ゼロから植えた野菜を初収穫しました!
採れた野菜は、大根、リーフレタスやサンチュ等の葉物野菜、巨大ズッキーニ♬
大根は子どもの脚より大きいくらい立派で、ズッキーニもとても大きくてみんなホクホク顔で収穫しました。
葉物野菜は畑の先生からおすそ分けで沢山いただきました!
個性を大切に
トマトはもう少しで食べれそうかな。
畑の先生から植物にも個性があると教えてもらいました。どんな個性だと思いますか?
トマトは主軸を残して、脇目は採ることで大きく育つようにします。ですが、このトマトの苗だけは、脇目をとってもとっても出てくるというのです。
他の苗は主軸一本に集中して上と伸びているのですが、何故かこの一本は色々な所から脇目が生え続けるそうです。
同じ種類で、時期も環境も変わらないのに、もって生まれた個性がトマトにもあるのでしょう。そんなトマトが愛おしい!
兄弟姉妹をお持ちの親御さんはうなづかれるのではないでしょうか。親の影響よりも、もって生まれたものの方が大きいという話も聞きます。
このトマト、人間に例えるならどんな個性かな?
畑の後はどうしても手が泥だらけ。
どこで手を洗ったらいいか畑の先生が教えてくれました。
朝露や雨で濡れた草でささーっと手を拭くと綺麗になりますよ!お試しください。
畑の後は、収穫物をもってベースに移動しました。今日は昨日との気温差10度と寒かったので、テントとストーブを焚いて皆でベース作りです。
わっはっははは!
ベースができたら朝の会です。今日できること、やりたいこと、みんなの約束を再確認して楽しくスタートです♪
今日は沢山野菜を収穫してきたので、じっくり料理に時間をかけることにしました。
料理の合間や雨の降りやむのを待って森への散策もしようと決めました。
「みんなで笑おう」
この約束とってもシンプルで、子どもたちは大好きみたいなんです。
看板をもって、ここは自分がつけた木の実、ここは自分が作った文字と嬉しそうに話します。
子どもたちに「みんなで笑おう」と言うと
「わっはっは」「にぃーっ」「にこっ」
それぞれの一番の笑顔や笑い声を見せてくれます。
そして、問題が起きた時に「みんなで笑う」ためにはどうしようか? と考えることがしやすくなりました。
余談ですが、我が家でもその約束継続されています。パパに「みんなで笑おう」が大切だとその子なりに説いて話していたり、私が怒って機嫌が悪い時はその子なりに「笑わせる」方法を考えているようなのです。もちろん出来ていないことも多いですが、小さな子でも大切だと感じたことは素直に実行する力があります。むしろ大人よりも素直に実行に移せるぶん成長が早いかもしれません。
保育の先生が突然
「わっはっはっはっはーー!」
と笑いだす時があります。
子どもたちは楽しそうにそれぞれの笑い声をあげます。
今日は料理をしながらそんな声を沢山聞けて楽しく、嬉しく、こちらもにっこり微笑む時間をもらえました。
お姉ちゃんはアイドル♬
雑穀とお米を研ぐのは大人気で、みんな競ってお米を洗いました。
でも、米を研ぐのが人気なわけではなく、5歳のお姉ちゃんが人気なのです。
少し年上のなんでもできるお兄さんお姉さんは、小さい子のあこがれの的。ついて回りたくて、同じことがしたくてしょうがありません。
お姉ちゃんとしては我慢しなくてはいけない場面が多いので少しうざったいようですが、余裕のある時は譲ったり、面倒をよく見てくれます。
小さい3歳の二人はケンカしながらも、一生懸命お姉ちゃんのやることを真似します。
やりたい気持ちが先行した先にケンカもあるのですが、それもよし。みんなの約束に立ち返って、みんなの成長につなげます。
年齢が様々な子が一緒に活動する時の魅力の一つではないでしょうか。
葉物野菜はたくさん泥がついていたので、1枚ずつ丁寧に洗いました。3歳の女の子が洗ったり、ちぎったり頑張ってくれました。お家でもサラダ係だそうです。
採れたてなので、手でちぎっていてもパリパリとした感触で新鮮さがわかりましたよ!オリーブオイルとお塩でシンプルに山盛りのグリーンサラダで頂きました。
ぼくも、ちゃんとさんかしてるよ
ズッキーニは2歳の女の子が一生懸命に切って、お母さんと炒めてくれました。出来上がった途端に我慢しきれず全員でつまみ食い♬食卓に上る間もなく、美味しい美味しいとみんな食べていました。採れたての野菜は、シンプルな塩味だけで十分に甘くて本当に美味しかったです。
2歳のお姉ちゃんとママの背後にもう一人いるのにお気づきでしょうか? できないけど、食べれないけど、ひょっこり背中から覗くゼロ歳児。
おんぶされながら、じっくりしっかり見ていましたよ。
おんぶにはとっても良い効果があるそうで、抱っこが主流の今見直されてきていることをご存知ですか?
もりのようちえんでは0.1歳児もウエルカムです。是非おんぶで参加してみてくださいね。
以下は、「抱きしめるのは愛情です」というキャッチフレーズのもと日本で一番長く抱っこ紐作りに取り組んでいるLUCKY工業のホームページより抜粋しました。
おんぶのススメ
1.視野が広がり好奇心(脳への刺激)が増す
人間には5つの感覚(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)がありますが、その中でも最も大事なのは視覚です。なんと、人は外部から得る情報のうち、およそ8割を視覚を通して得ています。もちろん赤ちゃんにとっても視野を確保するのはとっても大事なことです。抱っこひもで対面抱っこをする場合、赤ちゃんの視界のほとんどをパパ・ママの胸で遮ってしまうので、赤ちゃんが視覚を通して様々な情報を得るというせっかくの機会を奪ってしまいます。 一方おんぶの場合赤ちゃんはパパ・ママの肩越しに周りを見渡すことができるため視野が広がり、十分な脳への刺激を与えることができます。
2.日常生活の中からより多くのものを学ぶ
幼いころに肩車をしてもらったときの視野の変化の驚きとわくわく感は記憶にありますよね。おんぶもその時に感じた肩車と同じように”パパ・ママと同じ、高いところから色々な景色を見ることができるので、知的好奇心を育むことができるのです”。さらにおんぶの良いところは、パパ・ママが行っていることをあたかも赤ちゃん自身が行っているように感じさせることができます。(脳科学ではこの現象をミラーニューロンと言います)家事や散歩でのちょっとしたおんぶ。パパ・ママにとっては何気ないひとときですが、赤ちゃんにとっては”普段の視界では見えない、とっても新鮮で楽しい時間であり、同時に赤ちゃんは”目の前で起こっている事を認識し自分で再現するにはどうしたらよいかと考える学習時間”なのです。
ミラーニューロンとは、”他人がおこなっていることを見ることで、まるで自分が同じことを行っているかのように感じれる力”を意味します。つまり、”他人の心と共感する”という、社会性を養うことにもつながっています。
3.おんぶで赤ちゃんの姿勢・情緒・運動神経を良くする
だっことおんぶの違いは視界だけではありません。抱っこだと”パパ・ママの体が胸やおなかのために前方向に盛り上がっているため、赤ちゃんがパパ・ママにしがみつくことが非常に難しくなってしまいます。その結果、赤ちゃんは抱っこひもの中でつりさげられている形になってしまい、赤ちゃんは自らほとんど何もできなくなっている状態になってしまいます。一方おんぶの場合、赤ちゃんのおしりを支えるだけなので赤ちゃんの動きを遮ることはありません。赤ちゃんはパパ・ママと同じ視線の、普段とは違った景色を見ようと、赤ちゃん自らの両腕でパパ・ママの背中にしがみつき、自らの力で腰(仙骨)を伸ばして立ちあがろうとする姿勢を取ることができます。つまり、おんぶをすることはお座りから立つことへの練習と姿勢の良い体つくりにつながっているのです。
”いのちの骨”といわれ、骨盤の中央に位置し、身体の土台となるとても重要な場所にあります。仙骨のゆがみは背骨のゆがみだけでなく、脳、脊髄への悪影響を引き起こす可能性がある、最も大事な骨です。
本日のスープは、人参と玉ねぎとモチアワのスープ♪
人参と玉ねぎ、固い材料を細かくみんなで時間をかけて切りました。
5歳のお姉ちゃん、丁寧によく頑張って切りました。人参の山をみて誇らしげに「いつも家でやってるからできるもん」と自信に満ち溢れていました。
3歳の男の子、固い人参に苦労して切るのは少しだけ挑戦、包丁自体に興味をもち包丁ケースから出したり入れたりしていました。
3歳の女の子、途中玉ねぎの汁にやられて泣きだしてしまいましたが、お母さんと一緒に頑張ってみじん切りをしてくれました。
切った後は炒めてクツクツ。
大根の葉は、保育の先生が細かーく切って炒め煮にしてくださいました。森の木の実で作った酵素ジュースで甘味をつけて、お袋の味でした。みんなご飯にのっけて取り合いになるくらい大人気でした。
大根は、茹でて、塩バージョンと醤油バージョンの大根ステーキ♬これはお肉よりもジューシーで甘くて美味しかったです。サラダにした葉で巻いて食べるのが今日の一押しの食べ方でした。
あれ?誰かこっそり味見してかじった跡が・・・
保育の先生が、残り野菜と木の実の酵素ジュースで、スムージーを作ってくださいました。みんなで少しずつ味見。ちょっと野菜の味が濃かったので、次はバナナとリンゴと柑橘類をいれてみようかと盛り上がりました。
あれ?誰か甘い原液だけ飲んでる人が・・・
カタツムリのウンチは何色?
お料理の途中、雨の日らしいお客様がありました。
カタツムリさんです。
小さなお客様にもお食事をと、大根葉と人参をプレゼントしました。子どもたちはカタツムリさんのお家を探しに外に出かけていきましたが、カラスに狙われるということでベースにお家を作ってあげていました。
ところで、カタツムリのウンチって何色か知っていますか?
途中見事に排便を観察できて「黒色」のぐるぐる巻きの可愛いウンチでした。図鑑を見ると、カタツムリは食べたものの色のウンチをするそうです。人参と大根葉をプレゼントしたので何色のウンチをするのか観察することにしました。でも、カタツムリさんのお家がオープンスペースだったので、帰る時にはどこかに遊びに出かけていて、オレンジうんちやグリーンウンチは拝見できませんでした。またの機会実験してみたいと思います。
ずっと同じではないからこそ楽しんで味わいたい
ご飯が炊けるまで子どもたちは自由に散策に出かけました。
美味しかった桑の実やモミジ苺はそろそろ終わりの時期のようです。スーパーでは年中同じ食べ物を見かけますが、自然の恵みは美味しい時期があることを五感で感じることができます。枯れかけの桑の実も変化する面白さを教えてくれます。
日常で季節感を感じることの少ない現代、ずっと同じで変化するものはないことを体験から知ることは、とても大切なことではないでしょうか。
子どもと手をつないでこんな風にゆっくりと散歩できる時間もきっとアッという間の時間。
ずっと同じではないからこそ楽しんで味わいたいと思うのです。
一歩前へ
先週みんなの輪から少し離れて参加していた2歳の女の子、今日は一歩近づいてきてくれました!みんなと一緒に散策に出かけたり、フキを傘がわりに遊んだり。小雨降る中、フキの傘がよほど気に入ったのでしょう。お母さんから離れて、お姉ちゃんと二人で再度遊びにでかけていきました。あまりにも微笑ましい姿だったのでファインダー越しに女の子を見つめていました。
別の休日イベント時には、群生しているフキの中でパパと楽しそうにかくれんぼしている姿を見かけました。フキは森の中で彼女が自分で見つけた最初の楽しい遊びなのかもしれません。次はどんな一歩を見せてくれるのか楽しみです。
どの子も自分の中に種を持っています。個性のあるトマトのように、一人ひとり違う個性。その子にあわせてゆっくりと良い所を伸ばし合えるような空間でありたいと思いました。
雨だからこその楽しみ
子どもたちは雨だからといって残念そうな顔はしません。雨だからこその楽しみをみつけています♬今日の雨の遊びは、屋根から落ちる雨に当たらずに脱出する遊びが盛り上がってしました。五歳のお姉ちゃんが先生役で「次は〇〇ちゃん!」と名前を呼んで脱出させていました。
脱出が終わると、「はい、次は葉っぱをとるゲームでーす!」と指示していました。この葉っぱならとれるかな、何枚とれるかなと小さな先生をしていました。きっと大人の真似をしているんでしょうね。
真似っこ上手の子どもたちは、森で遊んでいると自然に植物の名前や性質を覚えて他の人に教えたりしています。学校のように「この植物の名前はなんでしょうか?」等の問いかけはほとんどしていないのですが、ごく当たり前に覚えています。
「これは、ヘビイチゴ、食べても美味しくないよ。これは、ツタウルシ、危ないよ」
子どもたちが体験したことを、外にアウトプットする瞬間は、自分の体験と知識が結びついた瞬間です。
それを見かけた時は、なんだかとびきり嬉しい瞬間。
ほんの一瞬なので見逃さないように見ていたいな。
ごちそうさまでした
今日のランチは今までで一番のご馳走ランチ!!
採れたばかりの葉物がこんなにパリパリと音がするなんて、大根がこんなに甘いなんて、ズッキーニってとろけるのねと皆箸が止まりませんでした。
ご飯に大根葉の佃煮をのせる食べ方と、大根ステーキを葉っぱで包んで食べるのが大人気。
時間をかけてコトコト煮込んだ野菜と雑穀のスープは、ママの背中で頑張っていた赤ちゃんの離乳食にもなり、嬉しそうに食べていました。
あと、普段は食べにくい葉物野菜も食べられたとお母さんたちも嬉しそう。
「馳走」とは、本来「走り回る」という意味の言葉。昔は、大切な人をもてなす時に、馬を走らせて食べ物を調達していたそうです。今日は私たちもゼロから育てた野菜を収穫して、料理して、手間と時間をかけて食事を準備しました。大地の恵みに感謝して、ご馳走さまでした。
お姉ちゃんたちはお皿も頑張ってお片付け。いつも食器を片づけることができなかった男の子も、自分の食器をひとつだけ運んだりもしました。言われて仕方なくだったけど、出来たことに目を向けてすこーしずつですね。
お祭りだ!
食べ終わってからスコップや箒を持ち出して、何が始まるのか見ていると、、、
「やーれやーれやーれやーれ、よいさーよいやさーのせっ」
八戸のお祭りの掛け声でした。スコップを太鼓のバチに、大地を太鼓に二人でお祭りの練習をしてました。
コーヒーブレイク
少し雨足も強くなったのでテントの中でコーヒーブレイク。温かいコーヒーやお茶を片手にゆっくり話すのもいい時間です。
今日を振り返って楽しかったことを子どもたちに話てもらいました。
「楽しかった!」「スコップが楽しかった!」「・・・・・。」
何が楽しかったのかを表現するのは難しくても、楽しい時間だったようではあります。
寒かったので、沸かしたお湯の残りで子どもたちは手を温めあっていました。最初はお姉ちゃんがやり始めたのですが、まねっこ三歳児、お姉ちゃんの湯たんぽを横取りしてしまいました。何かひとつ悲しいことがあると、すべて悲しくなってしまうお姉ちゃん。
「楽しかったこともいいけど、次はもっとこうしてほしいこと。悲しかったこともお話ししてくれるかな?」
お姉ちゃんはお母さんにだけ、ひそひそ話をしました。お母さんがみんなに伝えようとしたところ、言わないでほしいとストップがかかりました。悲しかったことや言いたいこともあるけれど、皆に伝えるのは恥ずかしい。成長した心の葛藤が見えました。
だから、こっそり聞いて三歳の男の子が当たった時に謝らなかったのが嫌だったと。男の子にそのことを伝えて「ごめんね」が言えました。
男の子はちょっと触っただけで、当てたつもりも、叩いたつもりもなかったのですが、お姉ちゃんは湯たんぽも我慢した上に叩かれたと輪をかけて嫌だったようなのです。でも、多分男の子がわざと当てていないことも分かっているのです。だから、皆には言いたくなかった。彼女は、注意されたことをきっぱりしなくなりました。三歳の男の子のお母さんに文句を言うのことをきっぱりと辞めたのです。それを注意された時も、自分の手で耳をふさいでしゃがみこんで聞こえないふりをしました。それも言われなくても分かっていたことだと思います。本当に五歳の小さな心の中では色々な葛藤があって、成長しよう成長しようとしているのだなと感じます。頑張ってねと、そっと応援しながら見守っています。
コーヒーが少し冷めたころ、保育の先生がお話しされました。
「雨の日も、晴れの日も、ここにくれば何かがあります。子どもにとっても、親御さんにとっても何かがある。そんな場所があって幸せですね。」
片付けもみんなで頑張りました!荷物が手押し車に乗っていないのは、思い出を運んでいます。ご愛敬です。
片付けが終わって、五歳の女の子が木を見上げて
「木にお月さまがある!みて!」
どこだろうと探しましたが、難しかったので聞いてみると、木がぐーんと曲がっているのがお月さまだそうで。おもしろい見方もあるものです。
蝉の抜け殻も発見しました。まだ蝉の声を聞かないくらい寒い夏だけど、どこかでミンミン鳴いているかしら。蝉の声と熱い太陽が早くくればいいなと思います。
最後に妖精の羽を発見しました!
薄い緑色でとても綺麗な羽だけがあちこちに落ちていたのです。とても綺麗だったので、大人も子どももみんなで「絶対これは妖精の羽だ」と話ながら帰りました。
どっぷりと想像の世界に浸る時間、それもずっと同じではないからこそ楽しんで味わいたいと思うのです。
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週末の前のコーヒーブレイクのような時間、親子でぜひゆっくりといらしてくださいね。
追伸
今週は美味しい自家焙煎のコーヒーを森の素敵なお兄さんが準備してくれるかも!
(おいらせもりのようちえん ブログ担当まな)